ツナグ建築企画設計事務所(一級建築士)

ツナグ建築企画設計事務所

2017.05.6 天理のうなぎ屋

奈良県の天理市にある創業33年目となるうなぎ屋「みしまや」の全面リニューアルのプロジェクトである。奈良県では、大衆派向けの有名なうなぎ屋であり、連日行列が出来るお店である。毎日、朝にうなぎを捌き、新鮮で美味く、且つ低価格で商品を提供されており、地域に根付いた経営を、一家を中心として営まれている。今回は、店主が初代から2代目へと受け継がれることを機会に、今まで通りのサービス提供は変わらずに、内装のおもてなしのグレードをあげることで、顧客に更に満足してもらいたいという想いから、リニューアル工事の計画が始まった。
地域に根付いた商売をされていることから、既存にある頂きものの絵画、衝立、カウンター材等も、形や場所を変えて、空間の中に溶け込むように配置し、和をベースとした空間・デザインとし、それぞれに意味をもたせた設計を行いました。また、常連の客層が、高齢者が多いことから、店舗内は、明るく、車いすが通れるようにバリアフリー化した。
店内の特徴として、クライアントの希望で、一室を壁・天井全て琉球漆喰で仕上げた。材料(砂・漆喰)は全て、このプロジェクトのために沖縄で作られたものを運び、職人さんも沖縄から来て頂き、クライアントさん自らの手で一緒に施工した想い入れのある空間となっている。材料選定においては、地産地消をテーマに、エントランスまわり、カウンター、待合席の一部には、奈良のヒノキ材を採用しました。また、トイレの洗面は、奈良の赤膚焼きをデザインから全て特注で作製した。客席エリアの一面の壁には、版築をデザイン壁として配置した。版築は、地層をイメージした土壁とし、今まで引き継がれてきた想いとこれから積み重ね、受け継がれていく、このお店の繁盛を願う想いをデザインとした。
今回のプロジェクトは、地域に根付いた商売をされていることから、今までの積み重ねてきたものを大切にしながらも、新しい想いを取り入れた空間構成となっている。

 

エントランス

カウンターの下部は、姫路城に使われているいぶし瓦を採用

客席

アクセントのデザイン壁は、版築という土壁で仕上げており、地層をイメージしており、

代々受け継がれてきたこの店とこれからの更なる発展に願いを込めて表現したもの。

 

個室席エリア

材料も職人さんも、全て沖縄のもので徹底してこだわった琉球漆喰部屋

 

 トイレ

 

トイレ洗面陶器:奈良の赤膚焼きを採用 器には、奈良絵を施している

外観

エントランスの正面壁と軒には、吉野ひのきを採用